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9−2−4.十七条憲法:物事は独りで判断してはならず、必ずみんなで十分論議すべきである。

前回に続いて、

14.自分が人を嫉妬すれば、人もまた自分を嫉妬する:    官吏たちは、嫉妬の気持ちを持ってはならない。自分が人を嫉妬すれば、人もまた

自分を嫉妬する。嫉妬の患いは際限がない。そのため、自分より英知がすぐれて

いる人がいると喜ばず、才能がまさっていると思えば嫉妬する。それでは、五百年

たっても一人の賢人に出会うこともできず、千年たって一人の聖人が現れることも

難しいであろう。賢人や聖人を得なくては、国を治めることはできない。


15.私心を捨てて公務に専念することが、臣たるものの道である。

およそ人に私心があれば、他人に恨みの心がおきる。恨みがあれば必ず不和が生じる。不和になれば私心で公務をとることとなり、結果として国全体の利益を損なうこと

になる。恨みの心がおこってくれば、制度に違反し法律を犯す者も出てくる。

だから、第一条で上下の人々が相和し協調するようにといったのもこの気持ちからである。


16.民を使役するのに時期を考えよ:  

民を使役するのに時期を考えよとは、古からのよい教えである。冬の月には暇が

あり、民を使役することができる。春から秋までは、農耕や養蚕などで忙しい時期

であるから、民を使役してはならない。農耕をしなければ、何を食べればいいのか。

養蚕をしなければ、何を着ればいいのか。


17.物事は独りで判断してはならず、必ずみんなで十分論議すべきである。

些細なことは軽いことなので、必ずしもみんなで論議しなくてもよい。

しかし、重大な事柄を議論する場合には、間違いがあるかもしれないと疑って、

みんなで論議を尽くせば、道理にかなう結論が得られるであろう。

 

◯私感:

シラス統治(象徴天皇制)のもとで、この十七条憲法の精神は、国家建設、独立堅持、

蒙古襲来、戦国時代、自然災害、西洋帝国主義襲来など様々な課題や危機にぶつかり

それを乗り越えていく中で、一本の長い中心軸となっていきました。

これが世界に類例を見ない日本独自の在り方の一つとなったのですね。

そして、明治天皇が神々に誓われた維新の基本方針である「五箇条の御誓文」に繋がっていくことになりました。その現代語訳です。

『一、 広く人材を集めて会議を開き議論を行い、大切なことはすべて公正な意見によって決めましょう。 一、 身分の上下を問わず、心を一つにして積極的に国を治め整えましょう。一、 文官や武官はいうまでもなく一般の国民も、それぞれ自分の職責を果たし、各自の志すところを達成できるように、人々に希望を失わせないことが肝要です。一、 これまでの悪い習慣をすてて、何ごとも普遍的な道理に基づいて行いましょう。一、 知識を世界に求めて天皇を中心とするうるわしい国柄や伝統を大切にして、大いに国を発展させましょう。                               これより、わが国は未だかつてない大変革を行おうとするにあたり、私はみずから天地の神々や祖先に誓い、重大な決意のもとに国政に関するこの基本方針を定め、国民の生活を安定させる大道を確立しようとしているところです。皆さんもこの趣旨に基づいて心を合わせて努力して下さい。』以上

その後も、国内外の諸情勢は激変し続けていきます。

日清戦争、日露戦争、支那事変、大東亜戦争、原爆投下、終戦、War Guilt Information Program  、東京裁判史観、メディア左傾化、高度経済成長、低成長、大災害、コロナ、少子化、中ロ北の軍事圧力・・・新たな課題や危機が次々と現れてきますが、

この中心軸を中心に多くの国民が智慧と力を合わせて乗り越えていこうとしています。

孫子のためにも、この中心軸が未来に繋がっていくことを願いつつ、

不肖私も貧者の一灯ですが、このブログ発信を続けていきたいと思っています。

皆さま引き続きよろしくお願いします。


                         やまと こたろう

                        

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