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23−1.欧米列強による苛烈なアジア植民地支配


15世紀の大航海時代で世界に進出した西欧列強は、やがてアジア全域を植民地化した。彼ら白人帝国主義国はいかなる侵略行為を行ったのか?


① 掠奪と搾取

・350 年にわたりインドネシアの香辛料など独占的に収奪したオランダは、19世紀に入ると、強制栽培制度を導入し、耕地の半分にわたって、コーヒー・砂糖・藍などのヨーロッパ市場向け作物を強制栽培させた。これによる巨額な収益は国家予算の3分の1を占めた。一方、農民は自らの食料であるコメを栽培することが困難になり、多くの餓死者が出た。

・インドシナ半島東部を支配したフランスは、土地の没収令を出して、申告のない土地を収奪しフランス人らに無償で与えたため、農地を奪われた農民は小作人からさらに債務奴隷へと没落した。

・イギリスは、インドの綿織物輸入で利益を上げていたが、産業革命で自国の綿織物工業が盛んになると、インドの綿製品には課税し、イギリスの綿製品には免税して逆輸入させてしまった。これによりインドの織物業は壊滅的打撃を受け、織物都市のダッカの人口は激減した。

また、茶の輸入により入超になったイギリスは、中国へ流出した多額の銀を取り戻すためにインド植民地にケシ栽培を強制し、大量のアヘンを中国に密輸して暴利を得た。財政悪化を招いた清はアヘンの密輸を取り締まったが、イギリスはこれを口実に戦争を仕掛け、香港を租借した。これが悪名高いアヘン戦争である。これが切っ掛けとなり中国大陸は列強による半植民地状態へと転がり落ちていった。


②貧困と飢餓
・当初列強は、アジアの都市・沿岸地方における貿易で利潤を得るのが目的であったが、18世紀後半の産業革命を迎えると、原料の供給地と製品の市場として広範囲な植民地を必要とし直接支配するようになった。

・土地の集約的耕作と輸出用換金作物の大規模栽培は、白人の資本投下によるプランティションで行われた。それは無料に近い土地で低廉な労働力を使い、莫大な収益をあげるものであった。そして、マレーのゴム、インドの綿花というように、特定の一次商品を宗主国に輸出し、完成消費財を輸入するという経済構造に変質したため、従来の自給型農業が決定的な変化を被った。

・その結果、水田の減少や失業者の増加により、飢饉に際して多くの犠牲者を出す地域が現れた。ジャワでは人口33万の町が12万に減少したり、インドではイギリスの支配ののち飢饉が増加し、1877年の南インドの飢饉では5百万人が死亡し、1943年での犠牲者はベンガル地方だけで340万にも達した。



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コメント

  1. なぜ欧米はこのような振る舞いに至ったのでしょうね。彼らの人間的性質というよりは、時代の流れ的に不可避だったのではないかと。産業革命、株式会社の起こり、国民国家の形成あたりが、関係しそうです。

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    1. 長袖父さん コメントありがとうございます。そうですね。

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